711:5S

700:品質管理

今や日本だけでなく海外でも広まっている品質管理の用語5Sを説明いたします。5Sとは、整理:seiri、整頓:seitonn、清潔:seiketu、清掃:seisou、躾:situkeという日本語の読み方の頭文字の子音をとったもので、日本人にしかわからない仕組みだと思います。企業がなにより優先して考えなければならないことに、安全を考えなければなりません。私が入社したときには、安全のための用語として先輩から教わった記憶があります。もともと、安全用語だったのかもしれません。先日、中国に行ったときに6Sという標語があったので、聞いてみるとSafty:安全でありました。確かに安全は第一に考えなければならない事項ですが、5Sのルールからすると安全:anzennのAとなってしまいます。吸収力が高い中国の人ならではの、考え方の許容力の高さを思い知りました。

整理:seiri

整理とは、いらないものを捨てることです。5Sの最もはじめに記載されているのは、品質管理を始めるなら最もはじめにやるべきことなのです。よくわからなくなってしまう人は、身近に人員整理とか良く聞く単語だと思いますが、その内容は、リストラであると誰もが認識しているはずです。リストラに、異動とか、教育とか無いと思えば、整理は、捨てることと忘れないと思います。まずは、いるものといらないものを区別していらないものは捨てることです。5Sは、整理するだけで、70%以上は完了したものと思ってしまいそれで終わる人が多いと思います。

整頓:seitonn

整頓は、並べることです。並べるにしても、順番とか、カテゴリとか分けて後でわかるようにしておくことが必要です。私なら番号を付けて、場所に、何番から何番までを入れておくのか、その番号はエクセルに入力しておき、必要なものをエクセルで検索、番号を調べて場所を特定し、その場所の中から必要なものを探し出す。という形にしておきます。

清掃:seisou

清掃は、掃除することです。異物の混入が起きると、清掃手順を変更するとか、清掃頻度を高めるというのが、是正の一般的な事項ですが、むやみに清掃頻度や清掃時間を増やしても、なかなか解決しません。混入した異物が何であるのか?、その異物はどのようにして混入したのか?、今後同様の事象が起きる可能性があるとすれば、どのような状況で発生するか?を検討しなければなりません。私の経験では、埃がベルトコンベアとロールの間に徐々にたまって、油がまみれて黒く平べったくなった異物が製品に混入するものがありました。普通は、ベルトコンベアの裏側は製品にあたらない部分なので、通常状況では発生しませんし、簡単に清掃しようと思っても分解しないと清掃できません。そうすると、現場では形だけの清掃で終わってしまい、また、忘れた頃に再発というのを繰り返してしまいます。形だけの清掃、なんとなく清掃時間を清掃、という形ではなく、チェックリストを作成し、その部分をしっかり清掃、しかも毎日清掃する部分、月に1回清掃する部分を品質管理課のような第3者が作成したもので、管理者が正しくチェックされているかを確認する。までしないと、ただ無駄な労働時間をかけているだけで、本当の仕事になりません。

清潔:seiketu

清潔とは、上記3つを標準化すること。のようにネットとかで出てきますが、私の経験を踏まえた知見では、「細菌を減少させる活動」となります。製造工程には作業者がいます。まずはその作業者が細菌を外部から持ってくる可能性が高いです。包装フィルム等は、その製造工程が熱がかかる工程があることから、細菌数は一般的に少ないことが知られております。それなので、まず清潔にしなければならないのは、人であり、人を清潔に保つことが第一に必要となります。例えば作業台の上に、髪の毛が落ちていれば、髪の毛が無菌の人はほぼいないので、細菌に汚染されている作業台になってしまいます。作業台を清潔に保つといえば、作業台の上をなんらかで拭き取るとだれもが考えられると思います。その行為は、細菌を減少させるというのが、わたしの見解です。

躾:situke

最後に躾です。他の言葉は、「せ」ではじまりますが、躾だけ「し」ではじまるので、なかなか出てこない人がいるかもしれませんが、最後の締めになっているだけあって、とても重要なものです。躾は歯止めになるだけでなく、従業員を成長させるためにも必要なことで、一度言っただけでは他の人はわかりません。わからないから何度でもわかるまで教育しなければなりません。さらにわかったかどうか確かめる行為も必要となります。むかしのように怒鳴って従わせることとは違うというのが、私の認識です。

最後に

5Sは、品質管理の用語じゃなくて、安全のための用語ですと異論がある人もいると思いますが、ごめんなさい。私のカテゴリの中に安全がないので、品質管理の用語の中に入れてしまいました。どちらにしても企業にとって重要なことであることは間違えないと思いますので、お許し下さい。なお、企業が最優先するべきことは、「安全」であることを、今一度肯定させていただきます。

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