714:品質管理 5ゲン主義

700:品質管理

3現主義+原理・原則で5ゲン主義。仕事は、必ず現場があり現場で現実を把握し、現物をもって検討することが、まず第一です。なぜ、大事なのかをここで説明できたらと思います。

現場・現実・現物で3現主義(三現主義)

まとめると、現場にいき、現実を捉え、現物を確認する。ということになります。

現場

少し前の映画になってしまいますが、「踊る大捜査線 THEMOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ」で、主演の織田裕二が演じる青島刑事が、レインボーブリッジ止められませんというセリフを覚えております。この踊る大捜査線は、現場で奮闘する青島刑事と柳葉敏郎の演じる幹部の室井を中心に話が進んでいくのですが、事件は現場で起きていて会議室で事件が起きているのではないことを、青島刑事が叫んでおります。幹部は会議室でいろいろ情報を集めて現場に指示をしている場面ですが、現場でできることとできないことを顕著に示していると思って観ておりました。

なにが、言いたいか?

それは、現場がまず重要ということです。

ここでは品質管理の項目なので、品質管理でいうと製造現場、入庫現場、払出現場、納品現場、輸送現場、不具合品の発生原因は、現場に必ずあります。それなので、3現主義のはじめが現場がきているし、来るべきであると考えられます。

品質管理の枠を取り外せば、人が働く職場すべての現場、お得意先でお客様と対応している現場、当社の製品を取り扱って頂いている現場、使用済みの製品を破棄や処理する現場等いろいろな現場があって事業は成り立っておりますし、そのひとつひとつを正しく把握することが、安全やクレーム処理、顧客満足度向上、新製品のヒントにもつながります。

現場を把握しなければ、なんのマネジメントも始まらないと思っております。

現実

現場にいったら、思い込みをせずに、現実を捉えてください。ここで重要なのは思い込みをしないことです。経験が多い人ほど思い込みに陥りやすいので、注意が必要です。

作業員の動きや手順の理解、製造機械の構造や機構、職場環境の状態、原材料置き場や製品倉庫の状況を関連する項目についてピックアップして現実を捉えてください。

現物

現物を見ないで不具合品を減少することはできません。よくあるケースがクレーム内容と実際の不具合内容が違うことがあります。

例えば、虫混入というクレームであったが、現物を送ってもらうと、虫のように見える異物であるとか、または、その逆である場合もあります。

血液の付着というクレームであったが、マシン油であったとか、または、その逆である場合もあります。

必ず現物を確認することが重要です。

現物はただ見てわかる場合と、よく現物を分析しないとわからない場合があります。複数の不良品がある場合には、複数の不良がどのように発生しているかを分析する必要があります。分析といっても分析機器で必ずしも行う必要はなく、その発生状況を把握することが必要です。現物を分析して、その状況から原因を推測して、また、現場に戻り現実を捉えるというやり方となります。

本当の原因について対策を講じなければ、同じ不具合でお客様に何度もご迷惑をお掛けしてしまいます。本当の原因を、上記記載の現場・現実・現物をもって分析し、正しい対策を講じるためにも、営業現場では、不具合品を回収して現物を持ち帰ってくることが重要な仕事となります。

プラスアルファの原理・原則

原理

特に製造現場であれば、原理はとても重量です。熱で溶かしているものであれば、なぜ熱で溶けるのか、なぜ溶かすのか、熱が加わりすぎた場合にはどうなるのか? 製造設備が動いていた場合に、急に速度0にした場合どうなるのか?なぜ、0にできないか? 流体の原理、燃焼の原理、液体の原理、モーメントの原理いろいろな原理がありますが、現物をもって分析した後、現実に照らして原因を調べるには、たくさんの原理を知らないと正しい原因にたどり着けない可能性があります。

原則

原則とは、ふつうこうするよね。ということです。例えば、トイレに入った後、手洗いをすると思いますが、手を洗う行為は原則で、手を洗わないで、トイレを済ましてしまう人は原則から外れてますよね。もちろん、トイレの手洗いについては、小さいころから教えられてきたことで、誰もがその有効性を認識している訳なので、ふつうこうするに値します。作業手順はふつうこうするよね、という内容は細かく記載していないことが多いです。それは、ふつうじゃないこと手順書を作成するときに想定することが難しいし、時間ももったいないことだからです。

ただ、国や民族が違うと、私たちのふつうが通用しない場合があるので、原則が普遍であるとか限らないと心しておかないといけないと思います。

以前にATMを設計していた人に、その時間内であれば警察が来れるであろう時間を想定し、その時間以上かからないとATMが壊れないよう設計していたが、外国人がショベルカーでATM設備まるごと盗むという事件を聞いたときに、あれは反則だと言っておりました。この事件は、私たちの原則から外れたものということでした。

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